暗黒ギフト2
「いや、別に……」


最近眠れないのも、胸が苦しくなるのもいつも同じ子の事を考えているときじゃないか。


どうして今まで気が付かなかったんだろう。


これが好きっていう気持ちなのか?


「そっか、やっぱりいるんだね、ライバルが」


小さな声で言われて海斗はまた「え?」と聞き返した。


しかし今度は教えてもらえなかった。


「その子って、どんな子?」


梓のことでいいんだろうか?


戸惑いながら梓について簡単に説明する。


もちろん、予知夢のことは内緒にしておいた。


「秋吉梓……どこかで聞いたことがある。同級生?」


「あぁ。だけど学校にはほとんど来てないんだ」


海斗の説明にメガネ女子は「あっ」と声を上げた。


「私覚えてるかも! 体が弱くて滅多に学校に来てなかった子だよね?」
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