秘密育児なのに、不動産王は私と結婚する。
「当たり前だよ。
あなたは、社長と別れたら、少なくとも好きではないとちゃんと言ったほうが、恋人関係が解消されるのではないでしょうか。
一言も言わずに勝手に去ってしまったのに、社長が新しい恋を始めるわけがないでしょう」
私は口がきけない。
エレベーターを除いて、私は「すみません」と小声で言った。
「もういいよ。社長に話をしてあげて、もう好きじゃないと言ってあげるから」
「あとで廉はどこへ行きますか」
「えっ?」
「廉に何か伝えたいことがあっても、自分で言うべきではないか」
私は廉にそんなうそをつくつもりはありません。
少なくとも妊娠するまでは絶対に言わない。
これはすべて私と廉の息子のためで、廉が私を憎んでも私は受け入れたいです。