こいろり!



「そうそう、俺、赤司っての。泰良の小学校からの親友、大親友!よろしく!!」

「まぁ、親友なのね、いいわね!」

「おい、コラ。親友じゃねーよ」

「華ちゃん、可愛いねー。3年生なんでしょ?」

「赤司って名前も髪の毛も赤なのね!」


赤司と華花のやり取りに突っ込むも、俺の台詞なんて全然聞きやしない。



「おい、泰良。華ちゃんめっちゃいーじゃん。細いし白いし、目も大きくて睫毛くるんだし、その辺の子役より断然 いーよ。俺、全然イケるー」


赤司がキモい顔をして身を乗り出し、俺に小声で耳打ちしてくるからぎょっとした。



「……げー、マジかよ?」


人妻もいいとか言ってたのに、どんだけ、ストライクゾーン広いんだよ。



「ねー、華ちゃんSNSのID教えてよー。泰良のこと何でも教えるしー」

「あぁ?赤司、お前何考えてんだよ?」

「泰良の大親友だものね。いいわよ!」


「華花、こんな奴に教えんじゃねーよ。危ねー…」

「あ、もしかしてー。泰良、妬いちゃったとか?悪いなー」

「まぁっ!そうなの!?」

「………………」


華花が俺の制服の裾を掴んで、ぱぁぁっと明るい顔を見せた。


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