こいろり!
「泰良、どうしたー?」
「どうもしねーよ!」
「あ、罰ゲーム。泰良くんの悩みごと!今、悩んでることを話すってやつ!」
「あぁ?」
「悩んでんだろ?ほら、あ、の、こ、と、で!」
「…………」
赤司の言葉に固まった。
そういえばコイツ、昨日、華花と連絡先交換してたよな。まさか、華花が赤司にあの事を相談したんじゃないだろうな。
「昨日さー、華ちゃんとさー」
「赤司っ、お前 黙れ!!」
「えー、なになに??華ちゃんって誰ー??」
慌てて赤司の口を塞げば、利瑛が面白そうに話に突っ込んできた。
利瑛は同じクラスで、最強の女好きの女たらし。見た目がちょっといいせいか、不誠実なのに何故かモテる。
こんな奴に華花の事が知られたら、上から馬鹿にされ永遠の笑いネタにされてしまう。
「華ちゃんはー、泰良の家のお客さんで小学……ぐえっ」
「お前は黙ってろ!絶対、昨日のことも、年齢のことも言うんじゃねーぞ!!!」
「へー、やっと璃香子のこと諦められたんだー。新しい恋っていいよね」
と、利瑛が明るい口調で言葉を並べるけど。
くそー、なんだよ。皆して璃香子、璃香子って、俺の傷えぐりやがって。