こいろり!
「普通だろ?雑誌の裏に載ってるやつだし、別にこんくらい大したことねーだろ」
「あ、周はそんなもの見ないわ!」
「わっかんねーぜ?華花の前だけで、実はこっそり見てるかもしれねーじゃん」
「絶対に見ないわ!!」
鼻で笑って雑誌を奪ってポイッと床に投げ落とせば、華花は不貞腐れるように頬を膨らませた。
「なーに怒ってんだよ?……あ、お子様にはちょっと刺激が強かったかなー?華花ちゃんはまだまだガキだからなー、分かんねーか」
「た、泰良だって自分のこと子供だって言ってたじゃない?」
「よくよく考えたら、やっぱ俺のが身体も心も大人だったわ」
「んなっ、なによ!少しくらい…エ、エ、エッチなのでも大丈夫だもん!!中学生の男の子がそういうの興味あるって私知っているのよ!!馬鹿にしないでっ!!」
身を乗り出す華花が、顔を真っ赤にして涙目でプルプルと震えている。
本人は怒ってるんだろうけど。
なんか、ちっちゃい動物みてぇだな──。
小さなお嬢様の頭を手に置いてくしゃくしゃと乱暴に撫でれば、より一層 華花の顔面が赤く染まっていく。