私達は優等生
私の隣の席には生徒会長が座っている。
彼は真面目で優しくて凄くかっこいい。
先生からも生徒からも信頼されている。
でも私は知ってる、彼は案外可愛い人。
先生が板書をしていて背中を見せると、
猫みたいに口を開けてあくびをするし、
窓から日の光が差し込む昼下がりには、
実は眠気と戦って微睡んでいることも。
彼は案外悪い人、私は彼を知っている。
彼は私に首輪をつけて副会長と呼ぶし、
実は彼の舌には輝くピアスがあること。
そのクチで耳元に甘く愛を囁くことも。
彼も私を知っている、私も同じだって。
生徒会室は見ている。優等生の二人は、
仲良く不真面目な生徒だということを。