君は,君は。
デートじゃなくて,お出掛け
待ち合わせは,本屋さんの前。
瑞希がやってきたのは,ぴったりの時間だった。
「おはよー!」
先に声をかけたのは私。
振り返ると,瑞希はピタッと足を止める。
「? ……どしたん?」
「やー。そういえば…俺女子と2人で遊んだことなかったわ」
は……?
なんでもないことみたいにいう,瑞希。
「唯のかっこ見て思い出した」
「え,いや…は!?」
かっこ? 女子っぽいってこと?
喜んでいいの? 驚けばいいの?
「遊ぶって,なにすりゃ良いの??」
そんなの分かんな…
「ま,いっか。取り敢えず,本屋入るかぁー」
瑞希は頭の後ろで手を組んで,さっさと店へ入っていく。
「ちょっ」
と! 自由すぎか!