君は,君は。
「なに,買ったの?」
ウウィーンと開くドアを潜りながら,私は瑞希に訊ねる。
瑞希は
「お菓子の詰め合わせ。あと前飲むって言ってたから,なんか可愛い紅茶のティーバッグにした」
と答えたあと
「やっぱ消耗品がいいかと思ってさ。向こうも急だとビビるかもだし…」
そんな風に言った。
私はそんな瑞希を不憫に思ってしまって,梨々香からの返信はまだかとそわそわする。
人の恋を不憫がるなんて……
私はいったい何様なんだろう。
そう思っても,やっぱりスマホから意識を外せない。
でも,やっぱり。
どれだけ難しくても,梨々香の気持ちも考えてくれるような瑞希だから,今すぐじゃなくてもいいから報われて欲しいと思っちゃう。
ウウィーンと開くドアを潜りながら,私は瑞希に訊ねる。
瑞希は
「お菓子の詰め合わせ。あと前飲むって言ってたから,なんか可愛い紅茶のティーバッグにした」
と答えたあと
「やっぱ消耗品がいいかと思ってさ。向こうも急だとビビるかもだし…」
そんな風に言った。
私はそんな瑞希を不憫に思ってしまって,梨々香からの返信はまだかとそわそわする。
人の恋を不憫がるなんて……
私はいったい何様なんだろう。
そう思っても,やっぱりスマホから意識を外せない。
でも,やっぱり。
どれだけ難しくても,梨々香の気持ちも考えてくれるような瑞希だから,今すぐじゃなくてもいいから報われて欲しいと思っちゃう。