君は,君は。
瑞希の部屋はなんと言うか……瑞希だ。

生活感があるって言うのかな。

本棚には漫画がたくさんあって,フィギュアもいくつか飾ってある。

ゲームも当然のようにおかれていて,小さなパソコンまであった。



「っしゃー。なにする? ゲームする? 漫画読む?」

「んっじゃあ……ゲーム?」

「了解」



私が返事をすると,瑞希はごそごそと箱のなかをまさぐり出す。



「2機もってんの3⚪Sしかねぇわ。あっでもW⚪iならある。どっち?」

「めんどくさいから3⚪Sでいいよ」

「おけ。じゃあ,取り敢えず…マリカでよき?」



カッと本体を私に掲げた瑞希は,挑戦的な目を向けて,私を見たのだった。
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