君は，君は。

「……唯ってもしかして頭良い？　さっきから教え方も上手いし」

「そんなことないよ。授業適当に聞いてるだけで良い基礎がちょっと分かるだけ」

「普段勉強は？」

「知ってるでしょ？　私毎日の自学と提出物すら出してないよ」

「いやそれはさすがにやべぇよ」



ちょっと引き気味の瑞希。

でもほんとだもん。

だけど，やろうと思えば出来るから。

私もよくないなって思ってるし，残りの日数はちゃんと出して，過去の提出物も必死こいて全部出そう。

決意を新たにした夕方。

……ちゃんとやるよ？

思えば思うほど，だめ人間だ。

必要の有無を自分で決めちゃうのは，悪いくせ。

ちょっとへこむ。



「テスト何点？」

「う～ん。ばらつくけど，英語は30点。国語90点。科学，数学60点前後。社会50点前後……の，ぎり350点ちょい位」