一瞬でいいからすきになって
複雑な心 雫side
高校2年生の私。一ノ瀬 雫。私には好きな人がいる。それは、幼なじみで家が隣の片寄 蓮。
でも想いを伝える気は一切ない。だってアイツには、好きな人がいる。幼なじみの坂本 椿だ。
はなから勝ち目なんてない。それに、今の関係が壊れるくらいなら今のままでいい。
「雫!!おはよう〜」
「おはよう〜けんちゃん!」
けんちゃんこと関口 健太郎。こやつも幼なじみ。
「今日家でゲームしね??」
「いいよ〜。甘いもの用意しとけよ笑」
「わかってるよ笑じゃあ今日6時集合な!」
「オッケー任せて!」
他愛もない話をしながら、教室に向かう。
ドアを開けると、先に来ていた蓮と椿が、
「おはよぉー」と言いながら歩いてきた。
私たち4人は小学校1年生の頃から、今までクラスが一緒。
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