どうにもこうにも~恋人編~
「起きたら君がいるなんて、幸せすぎるな」
「私も、同じこと思ってました」
彼はふふっと笑って私をぎゅうっと抱き締めてくれた。それと同時にぐうっと私のお腹が鳴った。そう言えば昨夜は夕食を食べていなかったのでいつもの朝より空腹だ。彼はくすくすと笑っている。恥ずかしくて身を縮めた。
「聞こえちゃいました…?」
「夕食を食べるのを忘れていましたね。朝食にしましょう」
朝目覚めるとすぐそばに好きな人がいて、一緒にキッチンに立って朝食を作り、食卓を共にする。この先もずっと、この人といたいと思う。同じことを考えてくれていたらいいな、と秘かに思いながらトーストをかじった。
幸せの味がした。
残念ながら今日は平日なので、朝はそんなにのんびりしている時間はない。朝食後は仕事へ向かう彼を見送ってから大学へ行く前に一旦家に戻った。
「ただいまぁ…」
昨夜は家に連絡も入れず彼の家に泊ってしまったので内心ヒヤヒヤしながら玄関のドアをそうっと開けた。今日は午後からパートがある母はまだ家にいるはず。キッチンの方で洗い物をしている母の姿が目に入った。
「おかえりなさい。朝帰りなんていいご身分ね」
「連絡しないでごめんなさい…」
「お父さんがすごく心配してたわよー。一人娘だからって過保護なのよねぇ。慧も大学生だし、いろいろあるんだから放っておきなさいって言っといたわ」
「ありがとう」
「私も、同じこと思ってました」
彼はふふっと笑って私をぎゅうっと抱き締めてくれた。それと同時にぐうっと私のお腹が鳴った。そう言えば昨夜は夕食を食べていなかったのでいつもの朝より空腹だ。彼はくすくすと笑っている。恥ずかしくて身を縮めた。
「聞こえちゃいました…?」
「夕食を食べるのを忘れていましたね。朝食にしましょう」
朝目覚めるとすぐそばに好きな人がいて、一緒にキッチンに立って朝食を作り、食卓を共にする。この先もずっと、この人といたいと思う。同じことを考えてくれていたらいいな、と秘かに思いながらトーストをかじった。
幸せの味がした。
残念ながら今日は平日なので、朝はそんなにのんびりしている時間はない。朝食後は仕事へ向かう彼を見送ってから大学へ行く前に一旦家に戻った。
「ただいまぁ…」
昨夜は家に連絡も入れず彼の家に泊ってしまったので内心ヒヤヒヤしながら玄関のドアをそうっと開けた。今日は午後からパートがある母はまだ家にいるはず。キッチンの方で洗い物をしている母の姿が目に入った。
「おかえりなさい。朝帰りなんていいご身分ね」
「連絡しないでごめんなさい…」
「お父さんがすごく心配してたわよー。一人娘だからって過保護なのよねぇ。慧も大学生だし、いろいろあるんだから放っておきなさいって言っといたわ」
「ありがとう」