どうにもこうにも~恋人編~
疲れ果ててウトウトしていると、ベッドサイドテーブルに置いたスマホのバイブの音で目が覚めた。スマホを手に取りディスプレイの時刻を薄く目を開けてみる。既に日付をまたいでいた。
時計の下にはLINEの通知が表示されている。誰からだろうとタップすると三宅先輩からだった。「写真送るの忘れてた」という言葉を添えて送られてきた写真は2枚。
1枚はふたりでピースサインをしている写真。
2枚目は三宅先輩が私の頬にキスをしている写真。
「なっ…」
なんでこんなタイミングで。
「なんですかその写真」
「えっ、あ、これは、その」
しかも啓之さんに見られるなんて。私はあからさまに動揺してどもってしまった。
彼は後ろから私のスマホをひょいと取り上げた。
「三宅くん、ですか」
「こ、これは、違うんです!あの、三宅先輩が写真撮ろうって言うから!こんなことするなんて思わなくって!」
「三宅くんもやってくれますね」
「ごめんなさい…」
「このくらいで怒ったり動揺したりするほど余裕のない人間じゃないんで大丈夫です。それにしても君は隙がありすぎるんですよ」
「本当にごめんなさい…」
「でもまあ、妬けますね。三宅くんと一緒に並んでいる方が自然に見える。私と一緒では父と娘だ」
スマホのディスプレイのほのかな明かりに照らされる彼の横顔が悲し気に見えた。
切なくて胸がきゅうっとなる。
うめられない20という年の差はどうにもできない。
時計の下にはLINEの通知が表示されている。誰からだろうとタップすると三宅先輩からだった。「写真送るの忘れてた」という言葉を添えて送られてきた写真は2枚。
1枚はふたりでピースサインをしている写真。
2枚目は三宅先輩が私の頬にキスをしている写真。
「なっ…」
なんでこんなタイミングで。
「なんですかその写真」
「えっ、あ、これは、その」
しかも啓之さんに見られるなんて。私はあからさまに動揺してどもってしまった。
彼は後ろから私のスマホをひょいと取り上げた。
「三宅くん、ですか」
「こ、これは、違うんです!あの、三宅先輩が写真撮ろうって言うから!こんなことするなんて思わなくって!」
「三宅くんもやってくれますね」
「ごめんなさい…」
「このくらいで怒ったり動揺したりするほど余裕のない人間じゃないんで大丈夫です。それにしても君は隙がありすぎるんですよ」
「本当にごめんなさい…」
「でもまあ、妬けますね。三宅くんと一緒に並んでいる方が自然に見える。私と一緒では父と娘だ」
スマホのディスプレイのほのかな明かりに照らされる彼の横顔が悲し気に見えた。
切なくて胸がきゅうっとなる。
うめられない20という年の差はどうにもできない。