どうにもこうにも～恋人編～
　目を開けるといつの間にか朝だった、と言えるくらいには爆睡していた。

隣で寝ているのは私の大好きな人。毎度のことながら、起きたら恋人が隣にいるって幸せするぎる。彼はすやすやと寝息を立ててまだ寝ているようだ。彼のさらさらの柔らかい髪を撫でた。

ずっと年上の愛しい人。

自然と口元が緩んでしまう。彼の髪を撫でながら、昨夜は髪を乾かさずに寝たのできっと爆発しているはずだとはっとして、彼を起こさないようにベッドから這い出た。シャワーを浴びよう。

　昨夜の汗を洗い流し、髪を洗って十分に髪を乾かしてから部屋に戻ると、彼は大きな窓ガラスの前にバスローブ姿で腕を組んで立っていた。彼は私が出てきたのに気づいて振り向いた。

「ああ、おはようございます。いつの間にか起きてたんですね」

「おはようございます。ぐっすり寝てましたね」

「ええ、おかげさまで。私もシャワーを浴びようかな」

　彼がシャワーを浴びている間にメイクとヘアセットを済ませた。

「準備が早いですねぇ。朝食を食べに行きましょうか」

　私たちは1階のダイニングで朝食を食べ、しばらく部屋でゆっくりしたあとでチェックアウトした。

　地下駐車場に停めた車に乗ると、夢の時間も終わりか…と名残惜しくなる。

「ちょっとドライブしましょうか。海、行きますか？」

「行きます！」
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