儚く甘い
現実を忘れて
2人が待ち合わせをしたのは昼近く。
みわの体調を考えて、達哉はあまり長い時間出かけることをためらった。
みわも同じように、達哉に迷惑をかけないようにと、同じように考えている。

「本当にこれでいいのか？」
「これがいいの！」
昼食はみわが事前に調べて来たところがいいと言って聞かなかった。
イタリアンかおしゃれなカフェにでも連れて行かれるだろうと思っていた達哉。
でも、みわが選んだのはラーメン店だった。

「好きなの？ラーメン」
「んー、好きだけど来られない場所なんだー。」
達哉の手をかりてバイクを降りたみわは、嬉しそうに足早に店内に入っていった。

達哉も急いでついて行く。
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