儚く甘い
「どうも」
店員からシャーベットの入った器を預かった達哉はもう片方の手で、みわのラーメンの皿を自分の方に移動した。

届いたばかりのシャーベットをみわの前に置く。

箸をもったまま、固まるみわ。
達哉はみわの手から箸を預かると、その手にスプーンを持たせた。

「え?」
「こっちは俺がもらうわ」
と達哉はみわが残しているラーメンを勢いよくすすり始めた。

「溶けるぞ」
「・・・ありがとう」
達哉の考えが分かったみわは、達哉にお礼を言ってからシャーベットを食べ始めた。
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