儚く甘い
「で、これは?」
「お兄ちゃんたちから。」
「これは?」
「お母さんから」
翌日、いつもの場所で一緒に昼食をとろうとしていた時に、達哉にみわはあれこれ渡した。

達哉の大きな手の上には饅頭と桜餅、母が作ったという肉巻きおにぎりまでのせられている。

みわから、母が兄たちに達哉のことを言ったと聞いていたものの、手厚い歓迎に達哉は思わず笑う。

「達哉の笑った顔、大好き。」
みわが達哉の笑顔を見て思わず声にする。
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