儚く甘い
葉月が好きだった。
愛していた。

でも兄の恋人だからと背を向け続けた。

兄が亡くなり落ち込む葉月のことなど、考える余裕もなく、自分自身のことばかりを考えて、ただ、悲しむ自分に浸っていた。

兄が亡くなり2年が経った頃、達哉は葉月と再会した。

兄がずっと言ってくれていた将来。
そして進学。
達哉は高校を卒業してから兄と同じ大学に入った。
せめてもの罪滅ぼしのつもりだった。

そこで、卒業生として大学に来ていた葉月と、偶然の再会だった。
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