儚く甘い
泣きすぎたみわを、家まで送ると、達哉は自分の家に帰った。

兄と葉月の幸せそうに笑う写真を見ながら、二人に微笑みかける。


そして、兄が葉月に贈り、兄が亡くなってからもいつも葉月が身に着けていたネックレスに触れる。

想いを決めた達哉はそのネックレスを持ち、バイクを走らせた。

深夜、ついたのは兄が事故に遭った交差点。

ちょうど、海に面している道路。
橋の上で、バイクをとめると、達哉は橋の上から海を見下ろした。

ずっと来られなかった場所。
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