儚く甘い
「ただいま」
屋上の扉が開き、愛する人が駆け寄ってくる。
アイスが溶けないように走ってきた達哉は少し汗をかいている。

達哉はフェンスに寄りかかっていたみわの体を片手で簡単に起こし、アイスをみわに渡す。
「ありがとう」
「どういたしまして」
みわの手に渡されたアイスの蓋をとり、スプーンのパッケージを開けて渡す達哉。

達哉はどこまでもみわに過保護だ。

「ありがとう」
もう一度お礼を言うみわに、達哉はキスをする。
「どういたしまして。」
アイスを一口食べるみわ。
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