儚く甘い
「俺救急車呼ぶ。」
裕介がすぐに胸ポケットから携帯電話を出して救急車を呼ぶ。
「スピーカーにしろ。状況伝えるから。」
「了解」
こういう時、裕介と隆文はかなり冷静に、それでも必要なできる限りのことを淡々とこなしていく。

隆文はみわの呼吸の状態や脈を確認してから、体を締め付けているものを外し母に必要なものの準備を指示する。

連絡がつながった119番。
隆文は状況を伝えながら自分の携帯電話で自分の病院に、到着後の処置の指示を出す。

裕介は隆文に指示される聴診器や緊急薬の入ったバックを1階から運んだり、みわが外出できるように、上着を用意する。
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