儚く甘い
みわが目を覚ますと隆文と裕介、母が心配そうな、でも、安心させるような微笑みで迎えた。
口に付けられている酸素マスクを、自分でとろうとするみわに、隆文と裕介が慌てて近づく。
「みわ」
「もう少しつけてないと。」
みわの今にも折れそうな手を隆文と裕介がつかみ、マスクを着けなおす。
「いらない・・・」
今にも消えそうな声で言うみわの言葉に、隆文と裕介の後ろで母が泣きだす。
「泣かないでよ・・・」
泣いている母に気づいたみわが、泣くのをこらえながら、兄たちに抵抗をするのをやめた。
「えらいな。もう少しだけ我慢な。」
幼い子を励ますように言う隆文から視線をそらすように、みわはカーテンの閉まっている窓の方を見た。
口に付けられている酸素マスクを、自分でとろうとするみわに、隆文と裕介が慌てて近づく。
「みわ」
「もう少しつけてないと。」
みわの今にも折れそうな手を隆文と裕介がつかみ、マスクを着けなおす。
「いらない・・・」
今にも消えそうな声で言うみわの言葉に、隆文と裕介の後ろで母が泣きだす。
「泣かないでよ・・・」
泣いている母に気づいたみわが、泣くのをこらえながら、兄たちに抵抗をするのをやめた。
「えらいな。もう少しだけ我慢な。」
幼い子を励ますように言う隆文から視線をそらすように、みわはカーテンの閉まっている窓の方を見た。