儚く甘い
近付く距離
「おはよう!!」
元気すぎる声をかけられ、だるそうに振り向く男。
「ねぇ、なんでさっき無視したの?」
「・・・」
男は声の主から再び視線を戻す。
「また無視っ!?ひどーい。」
男の隣に声の主は近づく。

「お前、近い」
男は声の主が並んだほうの手に持っていた煙草を反対の手に持ち変えた。
「お前じゃなくてみわ。白石みわ。」
声の主はみわ。
「たっちゃん!」
「たっちゃんって言うな。せめてちゃんと名前で呼べ。ガキかよ。」
男は達哉。
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