儚く甘い
「ん?」
無邪気な表情に戻ったみわが達哉に視線を向けてくる。
「別に」
ぶっきらぼうに返す言葉にみわは「あっそ」とそっけなく返す。


2人並んでみる屋上からの景色。

なぜか、今だけはあれこれ忘れて、空っぽになれる気がした。

気をつかわなくていい。

ありのままでいられる。

みわはそんな感覚を感じた。
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