儚く甘い
「無理」
「なんで?携帯かして。連絡先、交換してよー。ね?お願い。」
「無理」
急に再び距離をつめてくるみわに、達哉は後ずさりする。

「お願い?ね?」
達哉につめよるみわ。
「わっ!」
距離をつめすぎて、躓いてバランスを崩すみわを咄嗟に抱きとめる達哉。

急に時が止まったように動けなくなる二人。

「ばか、気をつけろ。」
言葉はぶっきらぼうなのに、触れる手は優しい達哉にみわは気づいている。
みわの体勢を立て直してから手を離す達哉。
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