儚く甘い
もう誰とも関わらない。
もう誰にも心を開かない。

そう心に決めてからもう3年以上時間が流れようとしている。

誰かと関われば、関わるほど痛みが増す。

その人を失った時に、絶望が痛みとなって苦しめる。

どんどんと見える景色から色を奪い、全身の感覚を鈍らせていく。

なのに・・・

みわを抱きしめる手は熱く、久しぶりに全身の感覚が研ぎ澄まされていく。

澄んだ空気の冷たさまで・・・
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