玉響なる風は、水とともに
再会
「よし、浄化完了……と!」
開いていた扇子を閉じ、ショートカットのターコイズグリーンの髪の彼女――五十嵐風音(いがらしかざね)は、風音の後ろにいた2人の方を振り返るとニッと笑う。
その笑顔にショートカットの淡い黄緑色の髪の彼女――榎本葉月(えのもとはづき)は顔を真っ赤にさせ、その様子をミディアムの紺色の髪を1つに結んだ彼女――氷室真冬(ひむろまふゆ)は、1つも表情を変えることなく見つめていた。
ふわりと吹いた風が彼女らが着ている私服を揺らし、風音は不意に1週間前の出来事を思い出す。
「…………皆、元気にしてるのかなぁ……」
そう風音がぽつりと呟くと、葉月は「……アレス騎士団の人たちのこと?」と風音に問いかけた。
「うん。そういえば、もう1週間は経つんだね……あれから」
1週間前、風音たちは異世界に召喚され、同じく異世界から召喚されたというアレス騎士団と出会った。その異世界では妖が暴れ回っており、風音たちとアレス騎士団の皆で、黒幕を捕まえる事に成功した。
「……大変だったよね。異世界では、たくさんの怪物が暴れ回っていたから……」
困ったように笑った葉月は、そう言って風音と同じように1週間前のことを思い出す。
「…………うん?何だろう、この気配……」
しばらく1週間前のことを思い出していた風音は、普通の人間とも神様とも悪霊とも違う気配を感じて我に返った。
「風音……どうしたの?」
開いていた扇子を閉じ、ショートカットのターコイズグリーンの髪の彼女――五十嵐風音(いがらしかざね)は、風音の後ろにいた2人の方を振り返るとニッと笑う。
その笑顔にショートカットの淡い黄緑色の髪の彼女――榎本葉月(えのもとはづき)は顔を真っ赤にさせ、その様子をミディアムの紺色の髪を1つに結んだ彼女――氷室真冬(ひむろまふゆ)は、1つも表情を変えることなく見つめていた。
ふわりと吹いた風が彼女らが着ている私服を揺らし、風音は不意に1週間前の出来事を思い出す。
「…………皆、元気にしてるのかなぁ……」
そう風音がぽつりと呟くと、葉月は「……アレス騎士団の人たちのこと?」と風音に問いかけた。
「うん。そういえば、もう1週間は経つんだね……あれから」
1週間前、風音たちは異世界に召喚され、同じく異世界から召喚されたというアレス騎士団と出会った。その異世界では妖が暴れ回っており、風音たちとアレス騎士団の皆で、黒幕を捕まえる事に成功した。
「……大変だったよね。異世界では、たくさんの怪物が暴れ回っていたから……」
困ったように笑った葉月は、そう言って風音と同じように1週間前のことを思い出す。
「…………うん?何だろう、この気配……」
しばらく1週間前のことを思い出していた風音は、普通の人間とも神様とも悪霊とも違う気配を感じて我に返った。
「風音……どうしたの?」
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