玉響なる風は、水とともに
志奈の声が響いた瞬間、男性に鎖が巻き付き、男性は動きを止める。
「……風音さん!今のうちに浄化を……扇子を開いてください!」
動きが止まった瞬間、戸惑いを隠せていない風音に向かって志奈は叫んだ。
(浄化……?どういうことだ?)
それを疑問に思い問いかけようとするが、風音は気が付いたら扇子を開いて風を起こしていた。
(……この感覚、僕は知っている……?)
「くそ……もう少しで、お前を消せると思ったのに……」
男性は塵となって消えていき、風音は扇子を閉じると志奈の方を見る。
「……志奈、さっきの鎖は?」
「分かりません。地面に落ちていて……風音さん、ありがとうございます……おかげで、悪霊を浄化することが出来ました!」
(悪霊、浄化、扇子…………大事な何かを、思い出せそうなのに……!もどかしい……な……)
顔をしかめる風音を見て、志奈は心配そうに眉を下げた。
次の瞬間、風音、とどこからか名前を呼ぶ声が聞こえてきて、風音は「誰?」と周りを見渡す。
(この声は……葉月さん?この世界の葉月さんは、風音さんとは知り合ってなかったはず……ということは、この世界の外にいる葉月さん……でしょうか……)
「……風音さん!今のうちに浄化を……扇子を開いてください!」
動きが止まった瞬間、戸惑いを隠せていない風音に向かって志奈は叫んだ。
(浄化……?どういうことだ?)
それを疑問に思い問いかけようとするが、風音は気が付いたら扇子を開いて風を起こしていた。
(……この感覚、僕は知っている……?)
「くそ……もう少しで、お前を消せると思ったのに……」
男性は塵となって消えていき、風音は扇子を閉じると志奈の方を見る。
「……志奈、さっきの鎖は?」
「分かりません。地面に落ちていて……風音さん、ありがとうございます……おかげで、悪霊を浄化することが出来ました!」
(悪霊、浄化、扇子…………大事な何かを、思い出せそうなのに……!もどかしい……な……)
顔をしかめる風音を見て、志奈は心配そうに眉を下げた。
次の瞬間、風音、とどこからか名前を呼ぶ声が聞こえてきて、風音は「誰?」と周りを見渡す。
(この声は……葉月さん?この世界の葉月さんは、風音さんとは知り合ってなかったはず……ということは、この世界の外にいる葉月さん……でしょうか……)