あ〜あ、本当に知らねえからな。
「ん? 何?」


名前を呼ぶだけで恥ずかしくなる恋雪が可愛すぎて、ついいじめたくなる。


「も、もうっ 聞こえてたくせに……」


「いや、全然? ほら、大きな声で言ってみなよ。」


「いじわる……」


拗ねちゃう恋雪さん可愛すぎじゃありませんか?


はぁぁ、両想いになってこれから大丈夫なのだろうか俺。


恋雪が大好きとか愛してるとか、そんな言葉じゃ収まらない。


「りおくんっ」


……やっぱり名前で呼ばせなきゃ良かった。


今すぐ死んでもおかしくないくらい幸せ。


天罰くだらないよな?


「……凛生くん?」


頼んでないのに名前呼び&上目遣いは、心臓が狂って止まりそうなくらいだからもっとダメだと思ったのは別のお話。


……もうちょっと黙りますごめんなさい。


「な、何?」


俺は高まる胸を抑えながら尋ねる。


「いや、さっきから『心ここにあらず』みたいな感じだったから、どうしたのかな〜って。」


……恋雪さん、超能力者ですか? 当たり過ぎでやばいんだけど。


「い、いいいいいや? ナニモナイケド」


「ん〜本当? ならいっか。」


「あのさ、」


「やっぱり何かあるんじゃん」


そう言いながらクスクス笑う恋雪。


昔よりもっと可愛くなった上、最近ふとした時に大人な女性な一面が出る。


今の笑い方みたいな。


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