ねこのひるねの、ひとりごと

人事異動~「駒」ですか?~

その後、日数が経つと。
どうにかこうにか1人で仕事から家まで帰れるようになった。

怖いものは、怖いままだけど。

しばらくすると。
その事も半分ぶっ飛ぶ出来事が降ってきた。


初めての人事異動。
それも、部署異動ではなく、系列の別病院への異動で。

部長に、言われた。
「余程の理由があって、こちらが納得するもので無い限り行ってもらう。」

驚いてしまい、取り敢えず「返事を1日待ってください」と答えた。

返事に「否」はない。「否」=「退職」になるからだ。
分かっていたけど、少し冷静になる時間が欲しかった。

家に帰って、家族に話すと。
「人事って、そんなもんよ。組織にとって職員は「駒」だから。」
母がそう言って、
「新しい所へは望んでもなかなか行けないもの。思い切って行ってみ。」

翌日、出勤してそうそう部長室に「行きます。」と返事をしに行った。

(ここでは、わたしは不要な人なんだ。)
初めての人事でわたしは、そんな風に思った。

もう1年半したら閉院が決まっている病院への異動だった。
でも、1年半。患者さんはくるのだから。

その病院で。
わたしは恩師とも思える主任技師に出会えたのだ。

責任感が強く、言わないといけないことははっきり言える人。
その方が周りにもしっかり気を配ってくださったおかげで、その1年半を過ごすことができたと確信している。

その病院が閉院後、また他の病院に異動の辞令をもらったけど、異動2回目。

必要かそうではないかは関係ない。
病院にとって従業員は「駒」である。

もうこうなったら、川の流れのように、風に吹かれるように。
そのままの、流れに任せてみよう。

何処に辿り着くかはわからないけれど。

だって今回の人事では。
その主任と一緒に仕事が出来るとわかって嬉しかった。
無論わたしは「ただのヒラ」。部下として配属されたのだけど。

何か主任の役に立てることが、あるのならば。
今度はわたしが彼女を助けたいと思った!
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