ねこのひるねの、ひとりごと

やんごとなき海芋との別れ

庭の裏手には海芋の庭園。

青々とした葉が茂る中、白い苞が上がってくる。

ただし、蚊にかまれる可能性あり。虫よけはしっかりと。

あっちから、こっちから。
段々開いて、その上花が育つから本当に大輪の花を咲かせてくれる。

たまに苞やと喜んでおったら、葉っぱになるやつもおる。
でもこの葉っぱが白の花を気高く見せてくれるのだ。

こっちは水を好む沼地性。芋で増えるので直植えでよく咲いてくれて。

他の色の海芋も緑の苞に白いふがついた緑の海芋もいたけど。

ごめんね!
やっぱり、真っ白な海芋が盛大に咲き誇るその風景が一番なんだ。

そう。
手放したくなくて。
環境の悪いマンションのベランダまで、連れてきてしまった。

ごめんね。
きつかったよね。
焼けついたコンクリートのベランダはあなたたちは劣悪のはず。
でも、咲いてくれたよね。
ありがと。ほんとにありがと。

これからは、環境の整った場所で元気に咲いていてね。

寂しいけど、ここでは可哀そう過ぎるもの。
それでも、咲いてくれた。ありがとう。

さよならじゃないよ。またね!
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