『 最後から、始まる。 』~卒業~ きみと過ごす残り1ヶ月

同じクラスでも

今まで気にならなかった杉山が

あの日から気になるようになった



授業中

ふと見てしまう



昼休み

何度か音楽室の前にいる杉山を見掛けた



私も先生に用があるのに

邪魔なんだよね



廊下で

先生のピアノを聴いてる

杉山の後ろ姿



私は先生の伴奏が

優しくて好きだ



伴奏と一緒に

杉山が視界に入ってくる



しゃがみながら

膝を抱える杉山の表情は

見えなかったけど



背中が

寂しそうで

辛そうだった


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