いいかげんに気付きなよ。
「ーーーそういえばさ、鈴」
なに?と私は振り替えって、周りを見渡してたのを隣の友達に目線を向けた。
「鈴はクラス委員長なんてやらされて大変だったよね」
「ほんとほんと受験生なのに、めんどーな雑務ばっか押し付けられてたじゃん!しかもよっちゃん先生のサポートとかまでやってたよねー」
よっちゃん先生というのは、私たちの担任の先生。
小柄な男の先生で人が良さそうな目尻の下がった瞳が印象的なひとだ。
今年入ったばかりの新任なのに忙しい3年生を担当させられるという可哀想なひとでもある。
「うん、ちょっと……いや結構大変だったよ」
「だよねー!私ならできないや」