世界が終わる日に、俺は君の手を握る。
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先生との話が終わり、私は体育館に向かった。

11時。

まだ午前中の練習はやっているだろう。



「あら、夏稀ちゃん」



そう話しかけてきたのは私の親友『清水 佳世(きよみず かよ)』だった。


ストレートな長い黒髪で、いかにも清楚で大人っぽい。

妙な色っぽさもあって少し憧れる。

そして彼女は、伝統芸能界の大御所である『清水 聡(きよみず さとる)』を父に持つとても大きな家で生まれ育っているのだ。
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