追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
第一章 旅の仲間、そして、新しい世界
「ララ・レダー・カレリアス! よくも私を騙してくれたな!」
突然部屋に怒鳴り込んで来たのは、王子アンセル。婚約者でありながら、実際彼と会ったのはカレリアス家で一度だけ。だから一瞬、誰が来たのかわからなかった。彼は真っ赤な顔で、小刻みに震え、とても憤慨している。
一体どうしたのだろう。ポカンとその様子を見ている私に、更に憤り、アンセルは怒鳴る。
「しらばくれるのか? この私に嘘を吐いたのだぞ!」
「あの……さっきから何の話をしているのでしょう?」
堪え切れず問い返すと、アンセルの後ろから、ゆったりとした足取りで姉ナタリアが現れた。
突然部屋に怒鳴り込んで来たのは、王子アンセル。婚約者でありながら、実際彼と会ったのはカレリアス家で一度だけ。だから一瞬、誰が来たのかわからなかった。彼は真っ赤な顔で、小刻みに震え、とても憤慨している。
一体どうしたのだろう。ポカンとその様子を見ている私に、更に憤り、アンセルは怒鳴る。
「しらばくれるのか? この私に嘘を吐いたのだぞ!」
「あの……さっきから何の話をしているのでしょう?」
堪え切れず問い返すと、アンセルの後ろから、ゆったりとした足取りで姉ナタリアが現れた。