追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
あ、でも、私的には、アンセルが追い出してくれたお陰で、前世を思い出しグリーランドへ辿り着くことが出来たのだ。そう考えると、認めたくはないけど恩人である。
「は、はあ。そうですか。しかし、ララ様は今着いたばかりなので、暫くお部屋で休んで頂こうと思っています。お話ならあとで」
「ふん。少しくらいかまわないだろう? さあ、ララ行こう」
「い、いたっ、ちょっと、待って……」
宰相の言葉を聞かず、アンセルは私の手を強引に引いた。加減と言うものを知らないのか、ものすごい力で捕まれ腕の骨が軋む。すると、急に後ろから手が伸びて来て、アンセルの腕を掴んだ。
「おやめください。ララ様がケガをなさいます」
静かな声でディオが言った。いつにも増して冷静な様子が、怒りをこらえているように思える。
さすがの彼も、アンセルの馬鹿さ加減が許せなくなったのだろう。
「誰だ! 無礼な奴め! ネビロス、こいつを牢にぶち込め!」
「は? そんなこと駄目です! 私の護衛騎士ですからっ」
ディオを牢に入れるなんて、冗談じゃない! どうせなら、アンセルを牢に入れた方が、世の中みんなが幸せになるんじゃないの?
「は、はあ。そうですか。しかし、ララ様は今着いたばかりなので、暫くお部屋で休んで頂こうと思っています。お話ならあとで」
「ふん。少しくらいかまわないだろう? さあ、ララ行こう」
「い、いたっ、ちょっと、待って……」
宰相の言葉を聞かず、アンセルは私の手を強引に引いた。加減と言うものを知らないのか、ものすごい力で捕まれ腕の骨が軋む。すると、急に後ろから手が伸びて来て、アンセルの腕を掴んだ。
「おやめください。ララ様がケガをなさいます」
静かな声でディオが言った。いつにも増して冷静な様子が、怒りをこらえているように思える。
さすがの彼も、アンセルの馬鹿さ加減が許せなくなったのだろう。
「誰だ! 無礼な奴め! ネビロス、こいつを牢にぶち込め!」
「は? そんなこと駄目です! 私の護衛騎士ですからっ」
ディオを牢に入れるなんて、冗談じゃない! どうせなら、アンセルを牢に入れた方が、世の中みんなが幸せになるんじゃないの?