追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
男は微笑みながら守護獣たちに言った。すると、守護獣たちはスッと身を引いた。彼の言葉には不思議な響きがあり、聞く人に安心感を与える。嘘や悪意を敏感に感じ取る守護獣たちが、彼の言うことを信じたのだから、たぶん善人なのだろう。
「賢い子たちだ。さて、俺の名はディオ。君の名前は?」
男に覗き込まれて、私は一瞬息を?んだ。彼の瞳は左右違う色だった。いわゆるオッドアイというもので、右がグリーン、左がゴールドというとても珍しいもの。そしてその名前に聞き覚え……いや、見覚えがあるとも思った。
「私は……ララ、です」
「ララ、か。それでは、居住区に案内しよう」
「えっ、あの、いいんですか? そんなに簡単に信用しても」
今まで最大級の警戒をしていたのに、「お頭」という男(ディオ)が現れた途端、客人待遇。落差に唖然とする私に、ディオは楽しそうに笑って見せた。
「ははっ! いいんだよ。俺は……あ、まあ、ここで一番偉いから」
「そういえば、お頭と呼ばれていましたね。村長とか、族長なのですか?」
「いや、山賊の頭だ」
「ああ! 山賊ですか、へえ、え? 山賊?」
「賢い子たちだ。さて、俺の名はディオ。君の名前は?」
男に覗き込まれて、私は一瞬息を?んだ。彼の瞳は左右違う色だった。いわゆるオッドアイというもので、右がグリーン、左がゴールドというとても珍しいもの。そしてその名前に聞き覚え……いや、見覚えがあるとも思った。
「私は……ララ、です」
「ララ、か。それでは、居住区に案内しよう」
「えっ、あの、いいんですか? そんなに簡単に信用しても」
今まで最大級の警戒をしていたのに、「お頭」という男(ディオ)が現れた途端、客人待遇。落差に唖然とする私に、ディオは楽しそうに笑って見せた。
「ははっ! いいんだよ。俺は……あ、まあ、ここで一番偉いから」
「そういえば、お頭と呼ばれていましたね。村長とか、族長なのですか?」
「いや、山賊の頭だ」
「ああ! 山賊ですか、へえ、え? 山賊?」