追放された私は、悲劇の聖女に転生したらしいです
「こんなに簡単に出来るのに、前の家より快適なんてどういうこと?」
「ちゃんと間仕切りもあるじゃない! これなら人に気兼ねせず過ごせそう!」
「ふふっ。これで居眠り出来るわねえ? グレイス?」
「なっ、ば、ばらさないでよ……」
マイアとグレイスが楽しそうに会話しているのを、うしろでヘンルーダが優しい表情で見ている。
三人は一仕事終えたようにまったりとしているけど、本番はこれからである。
テントを建てただけじゃ、準備は終わらない。今からここに、仮設キッチンを設置し食事が出来るようにしなくてはならないのだ。なにせ、旧住宅はもう跡形もない。もちろん竈も、である。
「はい、みなさん、次はこれ。焚き火台を三台用意しましたから、これに薪をくべて火を起こして下さいね。じゃないと昼ご飯無しですよ?」
そう言うと、寛いでいた三人は驚いた顔をした。やっぱり、終わったと思っていたらしい……。
「そうよね、竈もないのだから……うん、頑張ります」
マイアが言うと、グレイスも立ち上がる。テントに心残りがあるようだったけど、「昼ご飯無し」と聞いてやる気を出したようだ。
「ちゃんと間仕切りもあるじゃない! これなら人に気兼ねせず過ごせそう!」
「ふふっ。これで居眠り出来るわねえ? グレイス?」
「なっ、ば、ばらさないでよ……」
マイアとグレイスが楽しそうに会話しているのを、うしろでヘンルーダが優しい表情で見ている。
三人は一仕事終えたようにまったりとしているけど、本番はこれからである。
テントを建てただけじゃ、準備は終わらない。今からここに、仮設キッチンを設置し食事が出来るようにしなくてはならないのだ。なにせ、旧住宅はもう跡形もない。もちろん竈も、である。
「はい、みなさん、次はこれ。焚き火台を三台用意しましたから、これに薪をくべて火を起こして下さいね。じゃないと昼ご飯無しですよ?」
そう言うと、寛いでいた三人は驚いた顔をした。やっぱり、終わったと思っていたらしい……。
「そうよね、竈もないのだから……うん、頑張ります」
マイアが言うと、グレイスも立ち上がる。テントに心残りがあるようだったけど、「昼ご飯無し」と聞いてやる気を出したようだ。