ファーストキス~「日直当番」より~
ファーストキス
進藤くんと付き合い始めて3か月が経とうとしていた。それなのに私たちはまだキスもしていないし、まともに手を握り合ったことすらないという清い交際を続けている。進藤くんは一向に手を出してこない。でも、本当は、私だって進藤くんとそういうことをしたいって思ってる。
ていうか、高校生ともなればそういうのに興味をもつものじゃないの?進藤くんは、もしかして私のことそんなに好きじゃないのかな?と思い始める今日この頃。
そんなある日の放課後、部活がなく早く帰ることになった。帰りのSHR後に進藤くんが私に声をかけてきた。
「神崎さん、今日の放課後空いてますか?」
「まあ、別に用事はないけど」
「僕の家、寄って行きませんか?」
「え」
「嫌ですか?」
「嫌じゃない!ただ、進藤くんからそんな誘い、初めてだなと思って」
「じゃあ、一緒に帰りましょう」
進藤くんの家に来たのはいつだかの大雨の日以来、2回目だ。あのときは意図せぬ訪問だったけど、今回は違う。私と進藤くんのふたりだけしかいないというシチュエーションにいささか緊張してしまう。あのときも緊張したけど、それとはまた違うドキドキだ。
「おじゃましまーす」
「どうぞ」
家の中はしんと静まり返っていた。
「もしかして、誰もいない?」
「ええ。僕の部屋に上がってください」
2階に上がってすぐ左の部屋に通された。
ていうか、高校生ともなればそういうのに興味をもつものじゃないの?進藤くんは、もしかして私のことそんなに好きじゃないのかな?と思い始める今日この頃。
そんなある日の放課後、部活がなく早く帰ることになった。帰りのSHR後に進藤くんが私に声をかけてきた。
「神崎さん、今日の放課後空いてますか?」
「まあ、別に用事はないけど」
「僕の家、寄って行きませんか?」
「え」
「嫌ですか?」
「嫌じゃない!ただ、進藤くんからそんな誘い、初めてだなと思って」
「じゃあ、一緒に帰りましょう」
進藤くんの家に来たのはいつだかの大雨の日以来、2回目だ。あのときは意図せぬ訪問だったけど、今回は違う。私と進藤くんのふたりだけしかいないというシチュエーションにいささか緊張してしまう。あのときも緊張したけど、それとはまた違うドキドキだ。
「おじゃましまーす」
「どうぞ」
家の中はしんと静まり返っていた。
「もしかして、誰もいない?」
「ええ。僕の部屋に上がってください」
2階に上がってすぐ左の部屋に通された。
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