ファーストキス~「日直当番」より~
「つけてみますか?」

「うん」

 進藤くんは私にそのネックレスをつけてくれた。私は進藤くんの方に向き直って胸元のネックレスを見せた。

「どう、かな?」

「綺麗ですよ」

 進藤くんは、慈しむような目で私を見つめ、口元に笑みを浮かべた。

「毎日学校につけていこうかな。第一ボタンまで締めたら見えないよね?」

「校則違反ですよ」

「バレなきゃいいの」

 えへへ、と嬉しさが溢れて声にまで出てしまう。ふっと進藤くんの右手が伸びて私の左頬に触れ、顔を進藤くんの方に向かせられた。

「サファイアに込められた意味は、それだけじゃないんです」

「え?」

「誠実で一途な愛。あなたへの、僕の気持ちです」

 突然の愛の言葉に、身体が急に火照りだす。

「進藤くんって、いつもはあんまり言葉とか態度でそういう気持ち出さないくせに、なんでこういうときばっかり…」

「こういうときだからです。あなたとふたりきりだから」

 顔が燃えてるんじゃないかと思うくらい熱い。心臓がバクバクしてどうにかなっちゃいそうだ。


「そんな顔、他でしてないですよね?」


 私は押し倒され、ベッドに身体が沈み込む。
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