Holy Night
駅前のちょっと手前に
それなりに遊べる広さの公園がある。
昼間はかん高い声ではしゃぐ子ども達や
小さな笑顔を連れたお母さん
休日には若いカップルで
なんだか暖かい。
「ふ〜っ…」
微糖のコーヒー片手に
ベンチに腰かけた。
公園の時計はしっかりとした針で
いい加減早く帰んなさい
と言っていた。
夜の11時。
女子高生は普通この時間
なにをして過ごしてるだろう
シュールなバラエティを見て、とりあえずの話題仕込み。
友達と終わりのない一行メール。
彼氏に義務的な電話。
お風呂。
うちの学校なら勉強の人もいるだろう。
それかもう寝てるか…。
「うん」
とりあえず普通は
家にいることだと結論づけた。
コーヒーがまだ熱い
いやこれくらいが丁度良いよと
冷たい風が呟いた
夜の公園
蛍光灯が一生懸命輝いて
バラード歌手のステージみたいな、しんとした照明
静かなその中に
ギターの音は素直に溶けこんだ