無題
そんな時気にしてくれた翔が私の所へきた。

「碧ー、お前もやらない?ドッチボール」
「え、・・・でも、わたし、」
「いいんだよ!今日だけ!今日だけだからな!バレなきゃいいんだよ!どうせ先生も見てないし!」

わたしの腕を引っ張ってコートの中に入れてくれた。
同級生の人もすぐ馴染んでくれて、
楽しくてボールを避けては翔からボールをもらってなげたりしていた。
本当に翔を一緒にいるだけで楽しかった。
目を合わせるだけでうれしかった。
そう、幸せだなーと思ったとき、

「碧ちゃん!ボールきた!」

後ろから女の子の声が聞こえてはっと後ろを向いた。
ボールが回転してこっちに向かってくる。
怖いと思って手を伸ばした。
自分の体にボールがぶつかって痛い!と思うと手を引っ込めた。
周りがシーンとなる。わたしにはわけが分からなくて回りを見た。
すると、


「みどりちゃん!すごーい!」
「三浦すげーな!」
「碧!やったな!」

翔が頭をポンポンを撫でる、わたしはうれしくなって飛び跳ねようとした。

ドクン、
頭にキーンを響いて、息が出来なくなった。
次第に苦しくなって視界がぼやける。
碧!碧!と遠くで翔の声がして、わたしは意識を手放した。
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