無題

Are you?

私と翔が別れてからもう1週間も経った。
たった1週間で、いろんなことが起きた。
転校生が来たのだ、蒸し暑い雨のなか、またあの子も綺麗に笑ってた。
彼女の名前は三浦碧。
切りそろえた前髪、蒼く見える長い髪の毛。
日本代表の女子みたいに美人で綺麗だった。
私がいうのもアレだけれども、その名前はとても馴染んでいる様で、
少しうらやましいなって思った。
ああ、またこれ憎いって感情に変わるかもと思った。
私は、うらやましいなって思った人を
否定する性格で、また、その性格の自分が憎たらしい。
だから1度は晴菜と大ゲンカしたこともあった。

もう1週間も経っているのに、碧の笑顔は色あせないでいて、
いつも誰かと話している姿しか見えなかった。
最初は、そっと見ておくだけでいいかなと思っていたけれど、
晴菜の誘いで話しかけた。


「えっと、碧ちゃん、」
「ん?あ、碧でいいよ。」
「あのね、みどり、遥がね!みどりとお友達になりたいんだって!」
「ちょ、晴菜!私そんなこと、・・・!」
「えっ本当!ありがとう、また友達が増えたわー」


手をそろえて、笑顔で私に笑いかける。
あ、好きになりそうだなこの子。
私の大好きなタイプだ。気取らなくて、自然に個性を出してる。
晴菜もそうだ。だからきっと男子にも、もう噂になってるかも。
私が好きだと思ったら、いつの間にか、
私たちは仲良し3人組になってた。




1ヵ月後。




「蒸されると思ったら、干される、」
「ほら、がんばれ!遥!」
「そうだよ!がんば!遥」
「元気がいいなーさすがキラキラしてるわー」


6月も過ぎ、また暑い7月になった。
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