無題
今は体育の時間。
ギラギラと光る太陽の下で私と晴菜と碧はグラウンドを走っていた。
私だけじゃない、2年A組の生徒みんなが走っていた。
もともと汗をかきやすい私は、何度もタオルで汗を拭いていた。
気持ち悪い、簡単に言うと本当にむしむししてだけれど、醜い太陽が
私を干からびさせる。体育担当の先生・・・・!
いきなり「今日は、まずグラウンド8周!ビリの人は先生の奴隷な!」
笑顔で言うもんだからクラス全員気持ち悪がっていた。


「もともと気持ち悪い顔してるんだからあのセンコウ」
「こら!遥毒を吐かない!」
「そーだよー、怖いぞ遥!わたしもそう思ってるけれどね!」
「こら晴菜ー!」
「ぶ、」


この子たちをいるとなんだか幸せだなぁー、
ほのぼのと走っていると後ろからこうちゃんがにこにこと話しかけてきた。


「お前らみてて飽きねーよなぁー」
「えへへへ、そう?」
「うん、俺もう7周目でほんとキツいのに同じくらい走っているお前らはほんと楽そうだもんなー」
「・・・すご!それ、私そんながんばってたんだ!」
「なんかあたし達持久走一番とれるんじゃない?」
「「アハハまさっかー!」」
「ほんとお前ら面白いな、なんか俺元気でたかも、あと1周がんばろ、」
「おーがんばーこうちゃん」


何気ない言葉をかけたら、こうちゃんの肩がびくっとして後ろを走る私に
にっこりと幸せそうな顔を向けると「うっす!」といって走っていった。
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