天才的ドクターの純愛〜封印したはずの愛する気持ちを目覚めさせたのは二十歳の彼女だった
「最上先生、梨花さんに会いに行ってあげなかったの、最上先生はずっと梨花さんに愛情感じなかったの?」

「いや、俺も徐々に梨花に惹かれ始めていたが、仕事が忙しくて、会いに行けなかった」

「今は相思相愛なんだ」

「なんか改めて言われると照れるな」

真由香は泣いていた。

「なんだ、どうした?」

「いいなあって思って」

「大我はお前が好きだ、ただ自分の気持ちを封じ込めようとしているだけだ、真由香次第でどうにでもなるぞ」

「うん、ありがとう、最上先生」

俺は真由香の病室を後にした。
まもなく真由香の退院の日がやってきた。

あの日以来大我は真由香の病室には現れなかった。

「真由香、絶対に無理はするな、いいか、もしまた呼吸が苦しくなったらすぐに病院へくるんだ、分かったな」

「大丈夫だよ、最上先生は心配性なんだから、私の病気は治ったんでしょ」

「あ、ああ、そうだな」

真由香は笑顔で退院していった、大我への思いを貫き通す気持ちで……

私はお父様の元に久しぶりに帰った。

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