天才的ドクターの純愛〜封印したはずの愛する気持ちを目覚めさせたのは二十歳の彼女だった

「あのう、私、大我先生のマンションへ行ってきます」

「日下部先生のマンション？」

「大我先生、佐原総合病院のお嬢さんとお見合いして結婚するとの情報を最上先生が教えてくれました、だからその前に大我先生の元に押しかけるんです」

「真由香、日下部先生にも事情があるんじゃないか、佐原総合病院を将来継ぐための、日下部先生の将来設計なんじゃないのか」

「確かに大我先生に嘘ついたこと認めるけど、でも大我先生に対する気持ちに嘘はないの」

「昔からお前はこうと決めたら譲らないところがあったからな、結婚は二人の問題だ、よく話し合って決めるんだな」

「お父様、ありがとう」

私は早速荷物をまとめて大我先生のマンションに向かった。

インターホン鳴らしても応答はなかった。

出かけているのかな？

私はマンションの前で待っていることにした。

段々と辺りは薄暗くなってきた、風が冷たく感じて、上着を羽織った。

「大我先生、遅いな」