天才的ドクターの純愛〜封印したはずの愛する気持ちを目覚めさせたのは二十歳の彼女だった
私はガバッと布団をはいで起き上がった。

「大我先生、彼女いるんじゃない、嘘つき」

私は大我先生を睨んだ。

「俺には彼女はいないよ、嘘はついていない」

「じゃあ、あの人は奥さん?」

大我先生はなんのことを言っているのか分からないふうな表情を見せた。

「なんで、奥さんいるのに私にキスしたの?ちょっと遊んでやれって思ったの?」

「俺には奥さんも彼女もいないよ」

「もう出て行って、大我なんか大っ嫌い」

私はそう言って大我先生を押しやった。

「真由香、落ち着け」

大我先生は私をぎゅっと抱きしめてくれた。

私は大我先生の胸でワンワン泣いた。

しばらく抱きしめられて、少し気持ちが落ち着いた。

「真由香、誰のこと言ってるのか分からないけど、俺には彼女も奥さんもいないよ、信じてくれ」

私は涙でクシャクシャになった顔で大我先生を見上げた。

大我先生は私を見つめておでこにキスをしてくれた。

「真由香は何か誤解してるんだ」

「じゃあ、おでこじゃなくてキスして」

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