天才的ドクターの純愛〜封印したはずの愛する気持ちを目覚めさせたのは二十歳の彼女だった
第九章 彼女からのプロポーズ
マンションに戻ると、真由香と過ごしたのがたった数日なのに、一人はなんて静かでつまらないのだろうと感じた。

担当医は最上で、本来なら家族でもない俺は真由香の病状を聞くことは許されない。

これから先のことを考えると、不安しかない。

ある日、真由香の病室に行くと、真由香はお願いがあると俺に甘えてきた。

「大我、お願いがあるんだけど……」

「なんだ」

「私を大我の奥さんにして」

俺は目をパチクリして驚いた。

まさか、真由香にプロポーズされるとは思ってもみないことだった。

「急にどうしたんだ」
「急じゃないよ、大我に巡り合った日から考えていたことだよ」

「退院してからでいいんじゃないか」

「それじゃ駄目」

「どうして?」

なぜ、すぐに俺と結婚したいのか、真由香の考えが分からなかった。

「一日でも永く大我の奥さんになっていたいの」

「よし、分かった、お父さんに許しをもらいに行ってくるよ」

「本当?」

そして俺は真由香の父親の元に向かった。

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