天才的ドクターの純愛〜封印したはずの愛する気持ちを目覚めさせたのは二十歳の彼女だった
「先生、もう、真面目なんだから」

彼女はやっと俺から離れた。

嫌だったわけではない、これ以上抱きつかれてると、俺の理性が保たない。

やばい、真由香さんに惹かれ始めている自分がいた。

駄目だ、俺は首を横に振った、ありえない、彼に振られてちょっと頼られただけだ。

俺なんて彼女の中には存在していない。

彼女を抱きしめてキスをして、彼の事は忘れて俺にしろと言えたら、女性はキュンとするんだろうが、俺はそんな事は言えない。

「先生、先生の部屋に入れて、寒くなってきちゃった」

「すみません、どうぞ」

全く、妄想している場合じゃないだろう。

俺は真由香さんを部屋に迎え入れた。

「広い部屋、先生一人じゃ広すぎるでしょ、私が一緒に住んであげようか」

「それより、彼に振られたって、どう言う事ですか」

「うん、他に好きな子が出来たんだって」

「そうなんですか」

「やだな、先生が落ち込んでどうするの、先生は私を励さなくちゃ駄目でしょ」

「そうですね」

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