天才的ドクターの純愛〜封印したはずの愛する気持ちを目覚めさせたのは二十歳の彼女だった
「当たり前だろ、最上が聞いたら怒り出すぞ、俺を信用しろって」

「わかった、病院へ戻るよ」

そして俺と真由香は病院へ向かった。
「真由香、おかえり、大我に思いっきり抱いてもらったか」

最上先生は相変わらずの態度だった。

私は最上先生にグチをこぼした。

「寝ちゃった」

「はあ?」

「大我ったら起こしてくれないんだよ、朝まで私の隣に横になって平気なんだよ、私はそんなに魅力ないのかな」

「大我は優しいからな、お前の身体を心配したんだろう」

「こんなに愛らしい妻が横に寝てたら、抱きしめたいって思わないのかな」

「真由香らしいな、自画自賛するとは」

「最上先生は梨花さんを毎日愛したいでしょ」

「そうだな、大我に抱いて欲しいなら早く元気になれ」

「うん」

私は手術を控えて毎日検査が続いた。

俺は内科の外来が終わると、真由香の病室へ向かった。

「真由香、大丈夫か」

「大我」

真由香は満面の笑みを見せた。

「顔色良さそうだな」
「うん、退院しようかな」

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